リピーターのお客さんがタモンと海以外のグアムを知らないと言うので、私がガイド兼ドライバー、グアム南部観光ドライブに行ってきた。私は観光ツアーに一度も参加したことのないド素人、何度か自分でドライブをしたことはあるものの、ガイドブック地球の歩き方と地図を片手に適当に案内するので、ガイドなんて偉そうに言えない・・・。
、一見あやしくて自分達では絶対に入らないような店に行ってみたいと言うので連れて行った。本当に外観があやしくて入りづらいけど、私はすぐ近くにある有名店ホアマイよりこっちのほうが好き。
食事を終えて1時ころからいざドライブスタート。行程としては、タムニングから西海岸を南下して最南端まで行き、東海岸を北上、ジェフズパイレーツコーブで休憩してさらに北上、最後にアガニアをちょろっと見てタモンへ戻るコース、タモンへ戻ったのは7時前ころだった。久しぶりに長時間運転したのでとても疲れた。
よく「グアム南部をドライブするとどのくらい時間がかかるの?」と聞かれるので、今回は各ポイントの到着時間も合わせて紹介していきたい。ちなみに各ポイントではあまりゆっくり時間をとっていない。ほとんどのポイントには説明が書かれたパネルが置いてあるけど、全部読んでいてはもう少し時間がかかる。じっくり観光したい人は朝から出かけて、ジャンジーズバイザシーでランチを取るのがいいかもしれない。
まず午後1時過ぎにタムニングエリアから西海岸を南下、一番初めにあるのがアガニア、グアムの首都で政治の中心地でもあり、観光スポットも数多くある。本当はいろいろと寄りたいところだけど、アガニアはいつでも来られるのでとりあえず後回しにした。帰りに時間があったら寄ることにする。
マリンドライブをそのまま南下すると続いてアサン、ピティエリアに入る。アサンには
太平洋戦争国立歴史公園アサンビーチ、ピティには
フィッシュアイマリンパークの海中展望塔がある。しかし今回はちょっとニミッツヒルを回っていくことにした。右手に
アデラップ公園と
グアム博物館アデラップがある信号を左に曲がってニミッツヒルを昇っていく。
トップオブザマーを過ぎたらすぐ右手にあるのが
アサン展望ポイント(1時33分到着)、
アプラ湾からグアム島の北のほうまでずーっと見渡せる絶景ポイントだが、太平洋戦争の戦跡のひとつであり歴史的にも重要なポイント。以前
ケン芳賀さんとトレッキングに来たこともある。
絶景の展望台、残念ながら天気がいまいち。
残念ながらいまいちの天気、中央がアサンビーチ。この斜面をアメリカ軍が攻め込んできた。
戦時中の様子が彫られている、結構なまなましい。
展望台の左奥には戦争中に虐殺された多くのチャモロ人の名前が刻まれていて、日本人としてちょっと考えさせられる場所だ。
ニミッツヒルを下ってちょうどアプラ湾辺りに出てマリンドライブを左折、そのまま南下を続ける。しばらくすると左手にタコベルとピザハット、真正面にゲートと信号が見えてくる、
アメリカ海軍の入り口だ。ついつい直進してしまいたくなるけれど、もちろん一般人は入れないのでこの信号で左折をする。ちなみにこの信号で止まっているときに、右手に日本軍の潜水艦が展示してあるのが見える。
軍敷地を右手に見ながら道なりに走っていく。メイン道路が左にカーブ、細い道が直進するY字の交差点をそのまま直進すると、
アパカポイントに到着(1時57分到着)、ここも太平洋戦争の戦跡のひとつ。
太平洋戦争国立歴史公園の入り口、他の戦跡にも同じような目印がある。
ビーチからは
インオンザベイ(グアム南部アガットの隠れ家的ホテル)がよく見える。
メイン道路に戻ってインオンザベイを過ぎると右手に次の戦跡、
ガアンポイント(14時7分到着)、2つの砲台が残されている。
子供にとってはかっこいいおもちゃ、なんだか気分は複雑である。
グアム西海岸の観光名所は太平洋戦争の戦跡が多く、日本人として観光していて心が痛む。
ガアンポイントのすぐ隣の敷地に見たことがあるものを発見。最近ネットのニュースか何かで見たアガット慰霊碑、中央に”和”という漢字が書かれている。周りがまだ工事中であまり近づけなかった。先月この慰霊碑の式典をやったらしく、日本の靖国から祭官も来ていたらしい。
ガアンポイントから間もなくすると右手に見えてくるのが、
アガットマリーナ。ここアガットマリーナにある
ジャンジーズバイザシーというレストランは地元の人に大人気、屋外のテラス席が気持ちよく、マリーナを眺めながら食べる食事もおいしい。ハンバーガーとスモークツナがおすすめ。週末になるとハーレー軍団が食事をしていることが多く、駐車場に並べられたハーレーの数々は圧巻だ。
アガットマリーナを過ぎるとすぐに右手に
ニミッツビーチパーク、今月頭に
マンゴーフェスティバルが開催された場所だ。
このビーチパークを過ぎて、ふと思い立って小さなマーケットで車を停めた。ガイドブックによると確かここらへんに
スペイン古橋があったはずなのだ。今まで何度か南部ドライブをしたことはあったけど、一度もスペイン古橋が見つけられなかった。橋って言うからには川があるはず?と思い来た道を戻ってみたら、すぐ目の前に普通の橋がある、もしかしてと思って海(河口)のほうを見てみると、あった!!なんと車を停めたマーケットのすぐ隣だった(2時28分到着)。
石でできたアーチが2つのなんともちっちゃい橋だ。はっきり言ってこの
タリファクスペイン橋は、なんの価値があるのかよくわからない、歴史的に重要なものなら、どうしてもっときちんと保全に力を入れないのだろうか。よっぽど注意していなければ見つけられないと思う。この古橋が見たい人は、ニミッツビーチパークを越えてすぐ右手にマーケットが見えたらとりあえず車を停めてみよう。
ちなみに橋の上は柵が張ってあって歩けないようになっている。
さらに南下する、まだまだ先は長い。しばらくすると右手にある
セラ湾展望台に到着(2時40分到着)。だんだん天気がよくなってきて、とにかく蒸し暑い、観光しかしてないのに汗ダラダラ・・・。
展望台への階段(左側)、右のジャングルへ続く小道はトレッキングコースになっているらしく、駐車場で何人かトレッキングしている人たちに会った。
展望台の上から、海側左手遠くに見える
ココス島、手前の山は所々山火事で焼けたように黒かった。
ラムラム山側には見事な椰子の木の群生、緑がとってもきれい。まだ雨季に入って間もないのでそれほどでもないけれど、雨季の終わりに見に来たら、もっと青々として素晴らしく美しいと思う。
山側左手に
セラ滝が見える。あいにくと雨量がまだ少ないためか、滝に水はなかった。
続いて現れるのが
セッティ湾展望台(2時50分到着)、この展望台も海側左手にココス島が見える。
この展望台は展望台の一番上よりも途中の階段のほうが、セッティ湾がきれいに見えて記念撮影に向いている。かなり暑いのでこの階段も結構きつい。
中央のくぼみがセッティ湾。
海側左手にココス、だんだん近づいてきた。
さらに南下を続ける、ここら辺は山道を上ったり下ったり、タモンやタムニング辺りとは全く違った風景だ。自然豊かなグアムの姿が見られるので、ドライブするだけでも意外に気持ちがいい。途中に
グアム南部山系展望台があるけど、あまり眺めがよくないので写真は撮らなかった。
さらに下ると左手に
パライラライタ記念公園(3時3分到着)、ベトナム戦争戦没者のための慰霊碑がある。ここから見る海と山の眺めも素晴らしい。
眼下に見えるウマタックの町、山と海がとても美しい。
海岸線まで降りたところがウマタック、2つの赤いアーチの
ウマタック橋(3時15分到着)がとても印象的だ。
この橋は一応上に上れるみたいだけど、扉にかぎがかかっていた。
地図で確認してみるとすぐ手前に
マゼラン上陸記念碑があったので戻ってみた(3時17分到着)。
マゼランが上陸した記念碑の割には結構地味・・・。
再び進んで坂を上った先右手にあるのが
ソレダット砦(3時22分到着)、ウマタック湾とウマタックの町が見渡せる絶景ポイント。2匹のカラバオ(水牛)がのんびりと海を眺めていた。
のんびり海を眺めるカラバオ、戦跡のイメージとは程遠い。
トーチカ、3面に穴があいているので3人入ったということだろうか。
ウマタック湾と町がよくみえる。
3つの砲台、すべての大砲の穴の中にはたくさんのゴミが詰められていた。残念ながらグアムにも、ゴミを捨てる人や落書きをする人や遺跡を壊す人など、非常識な人がたくさんいる。やっている本人は軽い気持ちなんだろうけど、自分の島の文化にどれほど傷をつけているのかっていうことに気づいて欲しい。
おとなしいカラバオ、でも正面から写真を撮られるのは好きじゃなかったみたいで、ブルブルと息を荒げていた。
さらに南下をするとついに
ココス島行き船乗り場(3時38分到着)、晴れていたので海とココス島がとってもきれいに見えた。
私の写真では伝わらないのが残念、本当にうつくしい眺めだった。
このココス島が見下ろせるビューポイントがあるのではないかと思って探したけど見つけられなかった。今ガイドブックで確認してみると、やっぱりあるみたい、
コロンブスの丘といって十字架が立っている。十字架は見えたんだけど、そこに行く道のりが見つけられなかった、残念。
ここメリッツォには
エルコンベントというグアム最古の僧院や
鐘楼(ベルタワー)があるらしいけど、車からちらっと見ただけで先に進む。
しばらく南海岸を東に進むと、かつて乗馬ができた
サザンコンフォート牧場の跡地が左手にある。この乗馬はグアムでできるアクティビティの中でも最も素晴らしかったと思う。無料で開放されていた動物園もなかなかおもしろかった。経営難で閉鎖してしまったのが本当にとても残念。
いよいよ東海岸を北上し始めると、右手に
ベアーズロックが見える(4時2分)。
ここの海はとても磯の香りがした。東海岸に来てオンショアの風になったからか。
それからすぐに
イナラハン天然プール(4時5分)、ローカルの子供たちがたくさん遊んでいた。
ここらへんの海はタモンみたいに遠浅じゃないし荒れているけど、天然プール内はおだやかで安全。
危険だという理由からはしごをはずされたはずの飛び込み台には木のはしごがかけられていて、子供たちは平気そうに飛び込んで遊んでいた。どうやら思い切り助走をつけて遠くまで飛ばないと、すぐ下は浅いみたい。
車の中から右手に
ゲフパゴ文化村を見ながら通り過ぎ、東海岸を北上していくと、
タロフォフォ湾に到着(4時22分到着)、ここタロフォフォ湾は地元ではサーフポイントとしても有名。
川の水が流れ込んでいるのでかなりにごっている。湾内にはアラタマ丸という日本の船が沈んでいるらしいけど、上から見ても全然見えない。
イパンビーチパークを越えてさらに北上すると、
ジェフズパイレーツコーブに到着(4時31分)、グアム南部観光ツアーで立ち寄るレストランとしても有名で、地元の人たちにもとても人気がある。グアムは通年北東から風が吹くので、この東海岸のレストランではとても気持ちがいい潮風を浴びながら素晴らしいビューとおいしい食べ物が楽しめる。長いドライブで結構疲れたけど、1時間ほど休憩したらすっかり元気になった。
さて時間もだんだんなくなってきた。最後アガニアを観光して南部ツアーを締めくくろうと思い車を走らせた。
ところがだんだん雲行きがあやしくなってきて、
パゴ湾展望台ではどしゃぶりのスコール、ここから眺めるパゴ湾の眺めは素晴らしいのに残念だ。あきらめて先に進んだけど、スコールはさらに激しくなって、運転するのさえ大変などしゃぶりに。
それでも何とかアガニアに到着、どしゃぶりのなか
グアム知事官邸を車の中からちらっと見て、
アプガン砦に到着(6時少し前)。ここは天気がよければ素晴らしいアガニア湾が眺められる絶景ポイントなのに、しばらく待っても雨がやまない、仕方がないから先に違うところを見ることにした。
アガニアには見所がたくさんあるけど、時間ももうあまりないし、とりあえずぜひとも見せておきたいと思ったのが、
自由の女神像、
チャモロビレッジの裏の
パセオ球場の奥の
パセオ公園の岬の先端に立っている(6時18分到着)。
はっきり言ってこれはウケ狙い、おもちゃみたいに小さな自由の女神像、なんとお台場にある女神像よりも小さいらしい、土台も含めた全体では5mくらいの高さがあるらしいけど、女神像自体は2mくらいしかない。ネタとして記念撮影するには面白いと思う。でも女神像と椰子の木も、悪くないよね。
パセオを後にして、日が沈む前にアプガン砦に戻ることに。途中車の中から
スキナー広場や
アガニア大聖堂、
スペイン広場や
遺跡、
ラッテストーン公園などをチラッと見ながらアプガン砦に戻った。
なんと6時になったらゲートが閉まってしまうらしく車が入れない。入り口に車を停めて歩くことにした。そしてアプガン砦に到着(6時35分到着)、残念ながらどんよりとした曇り空、サンセットもダメだった、残念。
夜になると夜景が美しくてデートスポットとしても人気があるけどあまり治安がよくないと言われている。ちなみに写真に写っているローカルのカップルは、暗くなるにつれてかなりラブラブモードだった。
最後はちょっと不完全燃焼だけど、グアム南部観光ドライブはこれで終了、なかなか満喫したいいドライブだったと思う。次回は機会があったらリティディアンポイントを中心とした北部を紹介したい。